戦争における「人殺し」の心理学

http://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/NS/CSfLastGenGoodsPage_001.jsp?GOODS_NO=1670779

良書。
メディアの操作と、軍による殺人訓練は「第二次世界大戦時には15〜20%だった発砲率を、ベトナムで90〜95%まで引き上げた」と書く。近接戦闘と遠距離攻撃における精神的ストレスの負荷の度合いをグラフ化し、人は同類である人を殺すのに、大きなストレスを感じると本書は述べ続けている。そこに機械や距離が入り込むことでストレスは軽減され、大量殺人をしても精神的後遺症は軽微でおさまる、としている。
実際の訓練状況やメディア(テレビ、映画、ビデオゲーム)の影響なども含めて、発砲率が「90〜95%」まで引き上げられた背景を解明する。
面白い。書店で何気なく買ったが、次の仕事に繋がるインスピレーションを得た感じ。以前、自衛隊衛生学校のT教授や、この前のE3で知り合ったアメリカのR氏の話にぴたりと符号する。ちゃーんと調べたいなあ、そこらへん。人は人を殺せるのか、ってところをねぇ。